賛反長短

賛反長短

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僕は人の名前を覚えることが苦手だ。

また、漢字や英単語、歴史上の人物の名前、年号、公式も同じく苦手だ。
その文字の配列に意味がないので、記憶に留められないのだ。

たとえば、漢字の「帰」るという字は「リ」がついている。
その「リ」がどちらかにあったことは記憶にあっても
それが右だったのか左だったのか思い出せない。

何の意味もないように思えるので覚えられないのだ。

そのように意味のない言葉の配列を、ただ記憶しなければいけないものは
僕にとって非常に困難だ。

だから、僕はスケッチブックを持ち歩いて、いつもメモをとる。
それも、絵と単語(ひらがな)がほとんどだ。

文章ばかりのメモだと、それを読んでも記憶がよみがえらない。
絵と図、そして記憶を呼び起こすキーワードを書いておくのだ。

これは、人の名前や漢字に限ったことではなく、映画やマンガ
小説やお芝居でもそんな感じだ。
登場人物やストーリーを覚えることが苦手だ。

だから、同じ映画を一週間後に観ても、初めて観たように非常に新鮮な目で
観ることができる。

これは、困ったことなのだが、良い面もある。
同じ映画を何度観ても、常にハラハラドキドキ、そして、ジ〜ンと感動する
ことができるのだ。

では、僕が何を記憶しているかというと、その時に、起こったパターンを
覚えているのだ。

自分自身の体験や映画などストーリーがあるものは「起承転結」

人と話をしているときは「共感・反感」「前・後」「長・短」などの
パターンを覚えているのだ。
また、そのギャップの度合いも記憶している。

映画を観るときは、もちろん、ストーリーも映像も楽しんでいる。
でも、頭の片隅で「起承転結」に分けて、全てをパターンでもとらえている。

たとえば、ある映画が始まる。「起」である。
しかし、映画の中の始まりは、決して、物語の最初から始まるのではなく
ある事件や回想シーン、子供の時の話から突然始まる。

この時間軸の上にある長いストーリーのどこから始めていくかは
監督のアイデアだ。
僕はここをみている。

そして、その後「起・承・転」ときて「結」に行くと思ったら。大逆転で
もういちど「転」がきたり、また新たなる「起」が起こって
伏線となるストーリーが始まったりと、話しは二転三転する。

僕は、これを「起・承・転・起・承・承・転・承・転・結」という
パターンでにして話の展開を覚えているのだ。

だから、見終わると、そのパターンと気に入ったいくつかのシーンの映像が
記憶に残り、登場人物やストーリーはあまり覚えていない。

また、誰かと話しをしている時も
相手が僕の言ったことに「共感」した、「反感」した
「前」向きな意見が出た、「後」ろ向きな考え方をした。

自分の長所を理解し、また、その反面の短所も理解している場合は「長」。
自分の短所を理解している場合は「短」。
しかし、その短所を補える解決策をもっている場合は「短長」。
すなわち、短所が長所になっている。

人と話していても、その時は集中して全ての話を理解し
自分の意見をたくさん話すけれど
時間が経つと、この「共感・反感」「前・後」「長・短」などのパターン
しか覚えていない。

どのパターンがどのくらいの量だったか、そのレベルはどのくらいだったか
それらはバランスよく話されていたか、逆に僕はバランスよく話せていたか
ということだけが記憶に残る。

中学生ぐらいまでは記憶力がよくて、友達の電話番号や取引先の番号など
500件ぐらいは覚えられたが、その後、考え方や脳の仕組みが変わったのか
先程のパターン認識が強く出るようになってから、記憶力が落ちてきた。

今では、電話番号を登録してしまうこともあるのか
5件ぐらいしか覚えられない。

そのパターン認識は色々な所で起こり、常に今までのパターンと比べている。

食事をしているとき、映画を観ているとき、ホームページを作っているとき
車を運転しているとき、音楽を聴いているとき
とにかく1日中、通常のものを考えている頭とは別のところで
パターン認識が行われ、それが蓄積されていっている。

そして、新しいパターンを見つけた時に、他のことにそれを当てはめてみると
なにか画期的なアイデアが生まれてくることがあるのだ。

というわけで、僕と食事に行ったり、話をしたりしても、
名前を覚えていなかったり、会ったことや話した内容を覚えていないことが
あるけど、気を悪くしないでください。
ちゃんと、違う形で、僕の中に刻み込まれていますから・・・

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覚田義明コラムについて
このコラムは、僕(覚田義明)が1999年、34才の時に書いたモノです。
会社を設立して4年目の行き詰まった時、その時の自分の思いをまとめて
おこうと思い書いていました。
友人達に毎朝送っていたメールマガジン「ふくおかTODAY」に掲載して
いた「コラム」で、僕の考え方や物の見方、また様々なものに対しての感想を
書いています。
毎週1本のペースで書いていき、全部で64本になっていました。
それらを、今回2011年に少し修正して記載しています。
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